ホテル

インドのホテルってどんな所?

(この画像は一般的な安宿です。もちろんマハラジャのお泊りになる超超高級ホテルだってあります。要はお金次第でそれなりのホテルがそろっています。)


 

何はともあれ寝る場所の事を知っておかねば身も心も安まらない。その日どこに寝ぐらを決めるかは旅行における重要な「仕事」の一つである。
世界的に有名なシェラトン、ハイアット、ヒルトンなどのホテルチェーンの立派なホテルが都市や有名観光地にあるが、料金も1泊3万円以上とそれなりに高い。
お金はかかっても安心を選ぶ人は、日本の予約センターからやインターネットでも申し込める。
(しかし、1泊分の2〜300ドルというお金があれば、インドでは安旅行の場合1ヶ月間生活する事も可能である。)

 もちろんあまりお金と緑のない階層(カースト?)は、いわゆる安宿(チープ・ホテル)というスペースにこだわりを持つ事になる。
 安宿というのは文字通り料金の安いホテルの事なんだけれど、ただ安ければ良いというものでもない。汚なくて、日あたりが悪くてシャワーも出なくて、その上どろぼうが多いなんて条件のホテルにはたとえ安くても泊まらない方がいいに決まっている。
 ホテルというのはまず第一に安らげる場所でないと困る。
旅慣れるにつれて、自分の内的なものが少しずつ変化してくるから、カーテンの汚れが目立つとか、ベッドが堅いとか、建物が古いとかいうような事よりも、泊まっている連中のバイブレーションやら、マスターが話のわかる奴でおもしろいとか、旅の情報が集めやすい所という風な事の方が問題となってくる。
だから単に料金が高いから安いからでホテルを決めてしまうというのは惜しい気はするネ。
 何が適している(reasonable)かは難しいけれど個人個人にそれぞれの安宿がある訳だから、あまり「安い」「高い」という事にこだわりを持たない事が何事につけリラックスできる秘訣だと思う。


 安宿といっても都市と地方では相当、料金に差異があり、ドミトリー(相部屋)形式は、デリー、ボンベイカルカッタの大都市に多く、デリーのメインバザール付近ではホテルの屋上をドミトリーにしている所もある。素泊りで4〜5Rs程度。
ボンベイの「サルベーションアーミー」は3食付で20R8程。男女は別々でシャワーも共同だけれども仲々人気があっていつも満員みたい。
こういうドミトリーは合部屋に病院のベッドみたいのがたくさん並んでいるだけだから荷物の管理とかは相当気を付ける必要がある。お金が無いのはなにも自分ばかりではないのだ。
YMCAやYWCAや、現在インド政府がカをいれ始めたユースホステルもこのタイプの宿舎だ。またインド政府が経営するツーリストバンガローやツーリストロッジなども比較的外国人旅行者が多く、「インターナショナル」な感じがあって情報交換なんかするのも便利である。

 インド式ホテルの規模は日本の民宿程度から5楷建て位いのものまで色々あり、石というかレンガというかそういうもので不安定かつ安定感のあるどっしりした造りである!?。地震のない国の建物という感じはする。部屋の広さは8畳から10畳ぐらい。
灯りは裸電球がほとんどである。ベッドは綿ではなくワラなので堅くシーツを変えてもらえるのは比較的高級なホテルである。毛布は布きれの様なものから純毛のものまで様々でなんとか備え付けてある。シャワーは場所によって若干異なるが、ほとんどチョロチョロとしか水は出ない。田舎に行くとトイレは一応水洗便所であるらしいがほとんどこわれていて、使用後バケツに水をくんで流す必要があり、少々あせる。トイレットペーパーなどはあまり備え付けられていないのでインド式に手と水で洗い流すか、持参のペーパーを使うしかない。天井には大きな3根羽根の扇風機がついている所もあり、今にも落っこちて来そうな感じでブンプンと回っているが、少しは涼しくなる。

 どんな小さなホテルでも数人の使用人がいて色々と世話をやいてくれる。
ボイルド・ウォーターやホットウォーターは頼めばポットに入れて持って釆てくれる。
どの部屋にもカギらしきものはついているけれど、信頼感に欠けるので持参のカギに期待をした方が賢明と言える。
食事は、朝食(チヤイにオムレツ)位いは宿でもとれるけれど夕食はやはり外のレストランでしなければならない。またその方が、安くておいしい。

 まあ、なんとなく様子がおぼろげにつかめたと思うんだけれどインドの旅行に関して言えば安宿はいたるところにあり、探すために一日中時間を費やす事はない。リキシヤマンやタクシーに「チープ・ホテル」と言えば適当に案内してくれるから心配御無用。ちまたで言われてる程料金もそんなにぼられる事もない。

注意、この記事の中に出てくる金額は昔のレート(1ルピーが25円)のため、為替の変動で現在がのレートが1ルピー2.5円であるからして、10倍した金額と考えてください。(それでも、世界的に物価が最も高い日本に比べると、インドの物価ははるかに安い)