コーチン

KOSYO2005-11-24

http://www.za.ztv.ne.jp/m-family/cochin.html
           コーチン

やしの木の茂る、南国の楽園へ、足を踏み込んでみませんか。
そこは、ジャングルと流れる小船たちの水郷天国なんです。
速々と続く、この熱帯の風景は、長い旅の疲れを、いとも簡単に、どこかへ連れ去ってくれます。
その楽園とは、アレッピー、コツタヤム。そして、その水郷の町へのバーリー・ゲート(Pearly Gate)が、これから御紹介するコーチンという町なんです。
遠い昔にオランダ人が住んでいたという、教会とスパイスの港町、キリスト教に信仰深く、温かい心を持ってむかえてくれる町。
そんなコーチンの自慢は、ココナッツ入りのカレーだったり、新鮮な海の幸だったり、ラーマ・ヤーナの踊りだったりするのです。
とっておきのケララの踊りと、盛りだくさんのケララの食べ物を、酒を、ここ、コーチンで、お楽しみ下さい。
お出かけ下さい。南へ。水郷の楽園へ。きっと、あなたはやしの酒を飲みながら、小船を走らせてみたくなるに違いありません。

コーチンは、フオート・コーチン(Fort Cochin)マタンチェリー(Mattancherry)ウィリンドン・アイランド(WillingdonIsland)、エルナクラム(Ernaklam)この4つの市街地から成っているのです。
それぞれの町にジェテイ(船乗場)があります。そこからポンポン船で、おでかけ下さい。
コーチンは、小さなわらのような船や、大きな荷物船が行来する入江の町なのです。


     フオート コーチン
船に乗ってフオート・コチン・ジェティに着きますと、そこは入江の入口にあたる、静かなたたずまいの漁港であります。
朝市や夕方には、沖から漁船が、たくさんの魚を積んで帰って来ます。
魚市場の構にはチャイニーズ・フイツシングといって、海辺にすえつけた大きな綱で、すくうようにして魚を取る漁法もやっております。よく見ると、決っして合理的なやり方には見えず、これぞインド的なやり方であると悟ったりして。
”小あじ”や“さば”などが、時々取れます。そうしたらさっそく買いましょう。2〜3Rsでけっこう買えるはずです。ホテルに持ち帰って料理してもらうのもいいし、たき木をあつめて海辺で焼くのもいいでしょう。でも料理してもらうと、多分、それはそれは辛いタンドーリフィッシュになって出てきますよ。

      ホテル
ホテルと言えば、この周辺には、豪華なホテルは一切ありません。ほとんど、10Rs以下のホテルです。
その中でも ホテル「キットカット」がよいのではないでしょうか。シングル8Rs、タブル15Rs、雰囲気やサービスはここが一番と思えます。
わらぶき屋根の食堂では、ごはんだけ食べ放題のフィッシュカレーや、ライムティーが楽しめます。ちょっとしたバーもあって、小エビのから揚にビ−ルなんて おつなものです。
 他にツーリスト・バンガロー(シングル5Rs 3Room)やElite Hotelなどがあります。

    コーチンの町
教会の多い、ここコーチンでは、中でもSan Francisco Churchが有名で、450年前にポルトガルの国王の命を受けて 喜望峰回りインド航路を発見した あのバスコ・タ・ガマがここで永眠したと伝えられる教会なのであります。
又 町の北西部の海近くには、古いオランダ人の基地があり、荒れはてた墓石と アラビア海の波のさざめきが 実に怪奇であります。
多分、バスコ・ダ・ガマの頃から取り引きされていた香辛料は、町を歩いているとプンプンにおいます。
カルダモンやスターニッシュ、コリアンダーターメリック、ビターグラムにマスタード、ずいぶんと多くの香辛料が倉庫の中に積まれています。頼めば 麻袋の中から ほんの少しづつ、はかり売りしてくれるでしょう。

     交通
交通は、近い所ならカ車や人力車1km1Rs程度。フオートコーチンには タクシーや、バタバタ三輪はありません。
遠くへ行くんだったらバスか船。窓ガラスの付いてない赤いバスは、走り出すと、風通しが良くて気持ちよいのです。
バスターミナル(と言っても、たいそうなものではない)はチャイニーズフイツシングの後にあります。
エルナクラムヘは80Pで行けまして、5分おき位に出ております。
注意していただきたいのは行き先が英語で書かれておらず、マフヤラム語であること。
よく運ちゃんに確かめてからご乗車下さい。

船は、エルナクラムなど、コーチン周辺に出かける時、利用するとよいでしょう。
船は色市場の横の「Frort Coohln Jetty」かり出ています。

    銀行の町
 フオートコチンのとなりにマタンチェーリ(Mattancherry)という町があります。
スパイスの取り引きがあるため、やたら銀行が目に付きますが、こんなちっぽけな町に、こんなに多くの銀行があってやっていけるのかどうか、疑問を持ちます。(どうでもいいけど・・)

    教会
 Dutch Palace(タッチ・パレス)という昔オランタ人の住んでいた邸宅の偶にJewish Synagogue(ジュウィッシュ・シナゴーグ)という教会が建っています。
この教会は約400年前に建てられたそうで、中国から取りよせたという陶磁器のタイルが床一面にはりめぐらされています。
山水画のような風景が描かれた正方形のタオル。それは一つ一つ同じ絵のように見えて、実は少しずつ違っている手作りのものだということがわかります。
何百年もの前に、中国との交易が、そしてヨーロッパとの交易が、こんな所で見い出されようとは・・・。シルクロードの一端を、垣間見た気さえします。
牧師に頼むと羊の皮にヘブライ語で書かれた聖書を見せてくれます。一見の価値はあるでしょう。
この牧師さん、何故か飲んべえで、時々Fort Cochinのホテル「キット・カット」にやってきては バーで酒をのんだくれています。


     宿泊について
 マタンチェリーの宿泊は、おすすめできません。あっても、ホテル「トクリッンユナニーバス」位。あとは料金月極めの安ホテルぱかり。

     おいしいラッシー
ジュウィッシュ・シナゴーグのそばに、おいしいラッシーを飲ませてくれるお店があります。名前もなければ看板もないお店だけど、自家製のカスタードアイスクリームやスウィートは非常にうまい。


       ケララ フード
ホテルのボーイに、家族の人にと、キャンディをあげました。
翌日、彼はお札だと言って、袋の中のものを、皿にもって僕に差し出したんです。
見た目はまるでコーンフレークのよう。食べてみると、それは今まで味わったことのないような甘いバナナのような味がしました。
これは「アウェル」といって 砂糖、ココナッツ、米、バナナ、から作ったものなんです。
大衆食堂にいっても、多分、アウェルはメニューにないでしょう。
でも アウェルが食べたいといって頼んでみて下さい。ひょっとしたら、どこからか調達してくれるかもしれません。

食堂などに行くと「プッテイ」とか「ベラボン」などがあります。だいたい、ココナッツとか小麦粉でできています。プッティは ココナッツだけを棒状に固めたもの、ベラボンは、ペラペラしたホットケーキのようなもの。「サワラワラ」は、ドーナツツのような掃物。「モタパトリ」は、ココナッツをオムレツ状にくるんだクレープみたいです。どれも1コ10P〜25P。普通、カレーにつけて食べます。
      果物
ケララは、果物も豊富です。特にさくらんぼや、パイナップル、ぶどう、ゴーベーという洋梨がおいしいのです。
     ヤシの地酒
ここで特産のやしの地酒を御紹介しましょう。その名を「トデイ」(又はトリとかタリ)と呼びます。
これは やしの実がまだ若い頃に実のへたの部分にきずを付けます。
2〜3日して、やしの実が熟してきたら、それを毎朝、棒でたたいて、酒のでき具合を調べるのです。
木の上に実ったまま、酒になってしまう。それはてれは、珍しいお酒。飲むとビールのような味のする白い酒です。アルコール分は、ビールより低く、値段は1本4〜5Rs。腐りやすいものらしく、レストランなどにおいていません。じかに作っている所へ急ぎましょう。