プレーガイドジャーナルツアー

KOSYO2006-05-27

 ある年末、大阪のプレイガイドジャーナル社の募集したネパールツアーの添乗員をしたときのことです。
 プレイガイドジャーナルとは、当時大阪のイベント情報やアルバイト情報などの画期的なタウン誌で(今の「ぴあ」のはしり)でした。中の「バイトくん」という4コママンガを画いていたのが「タブチくん」「となりの山田君」の”いしいひさいち”さんでしたし、その他大阪の新鋭の作家や、多くのミュージシャンが紙面作りに参加していました。そしてTICも大阪の同じビル内にオフィースを出していました。                          
  ネパールツアー
 その年の年末、なんだかんだと訳ありげな(大阪でいろいろな活動をされている)18人の客を連れてネパールツアーに出発しました。 その時の私は、なにしろバリバリのインド帰りでしたから、言う事に迫力があったせいか、全員私の言う事をよく聞いてくれました。
 
  オプション・マリファナツアー?
 翌日「マリファナを吸いたい」という希望がたくさんあったので、それならいっそうの事しょうもない事をせずに最初からベスト体験をしてもらおうという事で「プレジャールーム・ツアー」を企画しました。
 1976年当時は、ヒッピーやフラワーチルドレンなどのブームもあって、映画では「イージーライダー」や「アリスのレストラン」などのマリファナを扱った作品も結構ありましたし、海外や国内のミュージシャンもやっていた時代でしたので、そういう要望が出たのでしょう。また当時はネパールでは観光旅行者誘致のためマリファナは違法ではありませんでした(現在は違います)。
 マリファナに関心のある人はほって置くと勝手にいろんなことをやりだすので、トラブルを起したりしやすく、かえって危険です。それなら最初から私の見えるところから教えた方が安全だと思ったわけです。
 食事の済んだ夜、フリークストリートの奥にある「プレジャールーム」というマルファナ専門店に十数人を連れて出かけました。勝手知ったるカトマンズの街ですので歩いて出かけました。その店は昔のロック喫茶のような店で、JBLの大型スピーカーにSONYのステレオデッキでロックの曲をガンガン流しています。そしてその店でマリファナをパイプで吸わせてくれるのですが、その他にその店のメニューが何と「マリファナティー」「マリファナケーキ」 「マリファナパイ」などと、飲むことも食べることもできるのです。パイプで吸う場合はマリファナはそのまますぐに効いてきて軽いハイになるのですが、飲んだり食べたりした場合は胃から吸収されるため、しばらくたってから一度にドンと体中に効いてくるのです。慣れていないと戻したり、悪酔いをして大変なバッドトリップをする場合があります。
 私はそのことを皆に詳しく説明して、食べる場合はケーキー1個を丸ごと食べるのではなく1/3ぐらいづつ食べるようにさせました。それでも慣れていない人は変な方向にトリップするので、私が軌道修正をしてバッドトリップしないようにするわけです。 
 音楽に酔いしれる人、大声で笑い出す人、じっと黙りこんで自分の世界に浸る人、などさまざまです。 2時間ほどハッピートリップを楽しんでから、全員を連れてホテルに帰りました。その帰り道でも自分がどこにいるか分からなくなった人や、大声で騒ぐ女の人やらでさまざまでした。ともかく全員無事にホテルの部屋までお送りしてその日のパーティーはおひらきになりました。翌日から彼らは、以前にまして私の言うことを良くきってくれるように様になりました。これでいいのかな?
 そうして、第一回プレイガイドジャーナルネパールツアーは盛況の内に無事終わる事ができました。